旅日記(ヌービル)

ベルクール広場からバスに乗って40分程のちいさな街
絵本のページにありそうなフランスの匂いがいっぱいの街
そんな街ヌービルに愛は暮らしています
街のロータリーに車を止めてみんな歩いてお買い物とか郵便局とか銀行とかへ行きます
石を微妙にしかしとてもリズミカルに敷き詰めた道は車とかバイクとか自転車さえも通れないのです
自動販売機もコンビ二も勿論ありません
パンはパン屋で魚は魚屋で果物は果物屋で食器は食器屋でケーキはケーキ屋でという具合でたいていの物は充分揃います
買い物が出来る様になりたいてい毎日出かけていました
そうそう郵便局にも行きました(愛に書いてもらったメモをポケットに忍ばせて)

美容院というかサロンのような店がたくさんあり女性がとても綺麗なのです
街角のサロンで私と愛はヘヤースタイルを変えました

今日、金曜日は川沿いいっぱいにマルシェが広がる朝です
大きな籠を手にしたムッシュバケットを無造作に抱えて歩くのです
衣類に花に肉に野菜に食器に日用品に・・・
チーズの種類が驚きで覚えられません
それに雨が急に降ることがあります
店主は慌てる様子なくリンゴをかじりながら慣れた手つきでビニールをちょいとかけるのです
フランスの雨は細くてそう長く降らない気がしました
それから、この街では教会の鐘の音が時計の役目をしていました
鐘の音をひとふたつみっつと数えながら朝を迎え,ひとつふたつみっつと数えて夜になり
24時間鐘の音は響きます
「ぼーーーんぼーーーん」
その音はとてもとても優しい音でした]